おひるね日記

2001年の7月に通販生活のリーガル・ホームベーカリー/横型1.5斤を購入しましたが、2008年5月にエムケーHBH917/横型1.5斤に買い換えました。 2013年3月、エムケーHBK150に買い換えました。2019年9月、エムケーHBK152W に買い換えました。2024年3月、パナソニックのSD-MT4に買い換えました。

「第二回電王戦」と過ごした日々

昨年のコンピュータ将棋・世界選手権1位~5位のソフトと、
現役プロ棋士5人が団体戦で対局する

第2回将棋 電王戦 HUMAN VS COMPUTER | niconicoドワンゴ主催)が、

三月下旬から四月下旬まで、土曜ごとに行われ、
ニコニコ動画で全局生放送があった。

第一局は、プロデビュー2年目の阿部光瑠四段対習甦だった。
習甦の開発者の竹内さんは紋付き袴姿で、
いかにも人格者という印象。
ほぼ最新のソフトを事前に阿部四段に貸出ししている。
それでも直前のインタビューで阿部四段が「対策はできた」と
言ったのを聞いて、
急遽、初手から数手を指定して阿部四段の得意形を避けたり、
定跡に頼る指し方をさせずに自力で考えさせる方法を採ったのだとか。
そのため阿部四段も事前の研究とは違って戸惑ったようだったが、
何とか多少は不利でも自分の得意形に持ち込んだ。
序盤から中盤までは、ボンクラーズというソフトの形勢判断では、
阿部四段の-400くらいの評価がずっと出ていた。
この形勢判断というのは、300~500くらいの差なら、
一手でひっくり返ることもあるけれど、
-1000を超えるとほぼ逆転不可能と言われているらしい。
ニコ生の解説者の阿久津七段は「そんなに差がついているのかなあ」と、
ずっと疑問だとおっしゃっていた。

昼食では、費用はスポンサー持ちということで、
18歳の阿部四段は、
うな重(松)とまぐろづくし(お寿司)」を注文して話題となる。(*^^)v
この人は、デビューの年には、短時間棋戦とはいえ、
森内名人を破った後の昼休みに、
ラップおにぎりをベンチで食べていたという逸話がある。
青森の田舎で育ち、小学校で不登校になったときに、
ユーキャンの将棋講座で強くなり、
プロ養成機関である月二回の「奨励会」には、
夜行バスで通っていた。
晴れてプロになったものの、父親が病気で働けなくなり、
両親を東京に呼び寄せていて、18歳ながら一家の大黒柱という、
将棋ファンの年配者の心を掴む好青年である。

午後になって、阿部四段が事前研究に出て来たという、
ソフト側の悪手が出て、形勢が徐々に人間側に傾き、
ついに評価が逆転すると、そのまま間違えることなく阿部四段圧勝。

早々に午後6時半くらいには終局となり、
人間側はみなさんニコニコと記者会見。
昼食の注文も話題となり、全部食べたのではなく、
コンピュータ側の指し手を代理で指す、
奨励会初段の三浦君(三浦君は全局担当)にまぐろのお寿司は、
分けてあげたそうだ。
そういうわけで、おやつもケーキ2個を食べたのも納得。
(ちなみに、翌週のある日の阿部四段の昼食は、
ミニクリームパン5個とコーヒー牛乳^^)

第二局は、佐藤慎一四段対ポナンザ。
実は、この電王戦、故・米長邦雄前将棋連盟会長が、
人間側の3勝2敗と予想していた。
どう考えても、「2敗」とは、
第二局と第四局だろうと、言われていた。
(「段位」ではなく現在の棋力を表わす「レーティング」では、
その二人が下位になる)
佐藤慎一四段はとてもまじめな青年で、
今回の5人のプロ棋士の中でただ一人、
ブログを書いている。
その内容もものすごくまじめなので、
負けたらどうなるのか心配されていたほど。
佐藤四段は、棋士人生初の和服姿で現れた。
その姿は剣士のようだった。(ニコ生では「次元大介」と呼ばれていた)
「現役プロ棋士で初めてコンピュータソフトに負けた棋士」という、
ニュースに誰もなりたくないだろうに、
その役目は佐藤四段だろうと思っていた人多数…。
中盤まで評価値は互角と頑張ったものの、
終盤は時間が無くなり、ミスを重ねて負けた。
終局後は、本人も周囲も沈痛な、重い空気だった。
普段はチャラい開発者の山本一成さん
(100万円チャレンジイベントで稲庭戦法をして、
プロ棋士に途中で止められた人)でさえ、
事前に準備していたようなコメントを控えめに述べ、
みんなが気を遣って言葉を選んでいたけれど、
本人はかえってつらかったかも。
ブログは心無い人たちのコメントも殺到して炎上状態。
もちろん、感動したというコメントも多かったけど。
佐藤四段は精神力は回復したようで、
ブログにちゃんと対応して、その後も更新も続けている。
佐藤四段も昼食はうな重
おやつはアーモンドチョコを注文したら、
高級店のチョコが山盛りで出ていた。
第一局と第二局は、NHKのニュースで報道された。

そして第三局は、船江恒平五段対ツツカナ。
和服を着たほうが負けるのではと言われながらも和服姿。
但し、船江四段は奨励会時代の記録係で和服経験があるそうなので、
着慣れていないわけではないだろうとのこと。
船江五段は、5人の中では一人だけ一年前から出場が決まっていたし、
若手のホープなので、誰もが勝てると思っていた。
ところが、第二局と同じような流れで、終盤で時間がなくなり、
ミスが出ての敗戦。大熱戦だった。
ツツカナの開発者の一丸さんは、
ニコ生のコメントで「103」というニックネームとなったが、
カメラをいつ向けても微動だにせず「静止画」のようと言われていた。
終局後のインタビューでは、「ルール上とはいえ、
持ち時間が無くなってのミスということなので、
勝った気がしない」と答えていた。
「103」は個人でソフトの開発をしているかたで、前日に、
ナント宅配便で対戦用のコンピュータを会場へ送ったら故障してしまい、
たまたまニコ生が前日に電王戦イベントで、
ドスパラさんから借りていたパソコンを使わせてもらうという、
ハプニングもあった。(そのため予定より高スペックになっている)

昼食は船江五段は地味に、普段通り里芋煮定食を注文し、
いつも通りにおやつは注文せず、
開発者も見習ってかおやつなしだった。
103は(高い声と動かないところから)妖精だから、
霞を食べているとの書き込みあり。

終局後の記者会見は、第二局のときほどの重い雰囲気はなく、
船江五段は「コンピュータ対策をしたおかげで、
棋力が上がったような気がしているので感謝している。
もちろん、自分が負けたことで、
後のかたたちに負担がかかって申し訳ないけれど」と答えていた。

第四局は、48歳の塚田泰明九段対プエラα。
このプエラαの開発者の伊藤さんというかたが、
いわゆる「ヒール役」で、
記者会見では「ソフトは既に名人を超えている」と煽る煽る。
ブログでは「佐藤さんのブログは深刻に考え過ぎ。
負けても大丈夫ですよ」などと書き、
塚田九段のレーティングと比較し、
塚田九段が勝つことはゼロ%とはいわないけれど、
サイコロの1の目を出すのと同じようなものなどと書いていた。
第四局は、双方スーツ姿。
開始早々、伊藤さんが別のノートパソコンで、
ツイッターに「電王戦対局してるけど質問ある?」などと書き込んでいて、
将棋ファン騒然。
ところが、ニコ生の運営コメントでも紹介され、
どうやら運営さんの公認らしいとはいえ、、、、
いくら開発者は、対局中ヒマだからと言ってもねえ。
(コンピュータにトラブルが起きたときのために待機している)
この対局は、第三局の船江五段が勝っていれば、
負けてもいいやという雰囲気だったのだろうけど、
ここまで人間の1勝2敗で、負けると団体戦の敗戦が決まってしまう。
誰も勝てるとは思ってないけど、勝って欲しいと願うばかり。
午前中は何とか互角に終わったけど、
序盤で優勢にならないとコンピュータ相手には無理なのでは!?

塚田九段はお昼はうな重、おやつはフルーツ盛り合わせ。
だが、午後3時ごろから、塚田九段は劣勢となり、
いわゆる「入玉」を目指すことになる。
入玉というのは、「王将」を敵陣の三段目~一段目までに進むこと。
お互いに入玉すると「相入玉」といって、
双方とも詰ますことは不可能ということで、
持将棋」を提案して相手が了承すれば、
持将棋」成立となる。(了承しなければ指し続ける)
その際、王を除いて、大駒(飛車と角)を5点、
その他の小駒を1点で数え、
双方24点あれば引き分け、
片方が24点なければ負けとなる。

ところが入玉を目指す段階で大事な大駒を取られてしまい、
それでは入玉して負けるという、
プロとしてはみっともない結果になるのでは、と言われてしまう。
ニコファーレでお客さん満員の中、
解説名人と言われている木村八段も、客の気持ちを汲んで、
怒っているかのように「もう投了した方が…」とか、
「タオルを投げるレベル」とか言っていた。
将棋ファンの掲示板でも、佐藤四段と船江五段が、
正面から戦って惜しくも敗れたのは、偉かったと言われ始めていた。

しかし、終局後の記者会見によると、
この段階では塚田九段は、何も引き分けを狙っていたのではなく、
勝つ気満々だったのである。
というのも、事前に練習していた2年前の同種ソフトでは、
相手が入玉模様にしても、ソフト側は王様をがっちり囲んでいたまま、
入玉を目指したりしなかったんだとか。
それで、人間側だけそっと入玉を目指していれば、
ソフト側はなかなか詰ますことができずに、
変な手を指すという読みだったのだ。
だが、2年の間にちゃんと対策はされてあって、
数手ののち、ソフトの王が、突如、入玉し始めた。
そのときの塚田九段の心境は絶望的だったことだろう。
ニコ生には、「気づかれた!」「バレた」のユーザーコメントが。
でも、相手が入玉してしまったら、
もう引き分けを目指すしかない。
その時点では、駒の数に大差がついていて、
人間相手なら、(24点にならないので)投了するところ。
だが団体戦で人間の負けが決まってしまうとなると投了はできない。
塚田九段は、とにかく駒を一つずつ取っていく。
大駒を何とか手に入れたところで望みが出て来た。
…というところで、コンピュータ側に疑問手続出!
何もない敵陣の広い場所に歩を打って一手で「と金」に成って来るのだ。
解説の木村八段は「コンピュータは全県制覇を狙っているのでは」と、
会場の笑いを取っていた。
たまには駒を守るけれど、指す手がないと、と金だらけ。
持将棋の計算は、「歩」でも「と金」でも1点なので意味なし)
解説者の予想手が、不思議なところで当たり始めることになった。
さらにコンピュータ側の不思議な金打ちもあって、
聞き手の女性が手の意味をたずねると、
「ただ置いただけでしょう」と応えて、会場大爆笑。
塚田九段は、その頃から相手が人間ならありえない「指さし確認」で、
あと何点必要か何度も数えている姿が何だかコミカルだし、
コンピュータは、謎のと金作りで敵陣内で陣地拡大していて、
本当は重苦しい空気になるところが、笑いの連続。
23点目の歩を取ったところで、
ニコ生画面は「あと一点 あと1点」のコメントで埋め尽くされる。
ボンクラーズの評価値はそのころ、
塚田九段の-3000点超えだったのですが、
何点まであるのでしょうねえなどと言いつつ、
入玉なら評価値なんて関係ないよね、
お互い何点あるのか知りたいと解説者も数えながら言っていたら、
運営さんが急遽、評価値の代わりに、
24点法の点数表示をニコ生画面に出した!
(これは本当に急遽、関係者が作ったそうだ)
31点対23点が、30点対24点になったところで、
立会人が対局室に入って来た。
それでもまだ指し続けていたけれど、
持将棋を提案しますか、という話になったようで、
塚田九段が提案、コンピュータは話せない(笑)ので、
開発者の伊藤さんが同意して、引き分けとなりました。
(塚田九段は、入玉模様から4時間粘った)

プロがみっともない粘りをして、という意見もあるだろうけれど、
終局後に、塚田九段は「投了するつもりはなかったのか」という質問に、
「団体戦での負けが決まってしまうので、
自分からは投了するつもりはなかった」と答えてホッとして涙ぐんでいた。
これで人間側の1勝2敗1分け。勝ちはなくなったけど、
第五局に勝てれば、本当に引き分けとなる。
この第四局の塚田九段の涙は、翌日の日テレ「バンキシャ!」で紹介された。
(NHKは現役プロ棋士が初めてコンピュータに負けるのを報道、
日テレは団体戦の負けを報道したかったんだと思う…)
第四局後、第二局の佐藤四段がブログを更新して、
コンピュータの謎のと金づくりについて解説してくれた。
コンピュータはプロ棋士の過去の棋譜を読み込んで強くなっていて、
入玉で片方が24点なければ人間なら投了しているので、
その先の棋譜のデータがないのだそうである。確かに。
そして、自分と船江五段が負けたせいで、
大先輩にこんな将棋を指させてしまって、
自分たちは家で正座していなければ、と書いていた。

第二局の開発者、山本さんはツイッターで、第四局後に、
「電王戦が毎回面白すぎて台本があるのを疑うレベル。」などと、
呟いていた。
当事者としてはどうなの、という発言だけど、
この人は観戦者目線としては正直なんだろうな~。
第4局後の記者会見で週刊アスキーPLUSの観戦記担当の山崎バニラさんに、
「バニラさん、伊藤さんに“コンピュータ将棋は名人を超えた"と今でも思っていますか? と質問したらおもしろくないですか?」と、
背後から囁いたのは山本さんだって。GJ!
そのバニラさんの観戦記によると、
塚田九段は若手3人が全勝で自分の番が回って来て欲しかったそうだ。
「自分が初めてコンピュータに負けるプロ棋士になってもよい」と、
穏やかにおっしゃってたとか。
そのほうがプロ棋士側にとってはよかったのだろうけど、
こんなに毎回、違った盛り上がりを見ることもなかったかな。
第4局は、日本人に好まれる「駅伝」のようだと言われた。
なるほど、観るだけの将棋ファンにも点数勝負になってから感情移入しやすかった。

一方、第四局の開発者、伊藤さんは、自分のブログで感想を書いたけど、、、
やはりこの人は、何か、ヒール役というより、こういう人なんだという感じ。^^;
「つまらなかった。もっとまともな将棋がやりたかった」って。
賛否両論あるのに、批判コメントは承認しない。(+_+)
佐藤四段のブログ

サトシンの将棋と私生活50-50日記

の方が、読後感がずっと清々しい♪

このブログを書き始めたのが、第四局後なので、
つい第四局の話が長くなってしまった。^^;
そして、第五局は、三浦弘行八段対GPS将棋。(双方スーツ姿)
GPS将棋というのは、東大にあるコンピュータ約670台を、
全部つないで指し手を決めて、対局場のパソコンに送る、という、
古い世代にはもうワケのわからない(^^;)世界。
(今回出場した他のソフトは、1台~3台のコンピュータを使用)
予想されたこととはいえ、GPS将棋の圧勝でした。
強い順に数字で見れば、
コンピュータ●5  3○人間
      ○4  4●
      ○3  2●
      □2  5□
      ○1  1●
という結果になったので、第1局しか人間側が勝てなかったのも納得でしょう。
序盤は、三浦八段の得意戦形になったので、
ソフトが三浦八段の得意形を避けなかったのは、
開発者が知らなかったのか、何も手を加えないということなのか。
三浦八段の先手で、先後とも同形で進んでいたので、
それなら先手のほうが有利になるのではと言われていたのだが、
途中でGPS将棋が戦いを仕掛け、
無理攻めなら受けきれば勝ちになるところが、
ずっと評価値-300台を保っていたところから、
-500となり、ずるずると-2000超えになり、
午後6時過ぎに投了、5局中一番早い終局でした。
(おかげで7時のNHKニュースで長々と取り上げられる)
将棋の内容は盛り上がるところがなかったけれど、
午後には「素敵なゲストが…、というより、
僕が行ってもいいですか?」との天の声とともに、
声優の岡本信彦さん登場。
電王戦用とはよく知らないまま、
「素敵なゲストがお越しになっています」
「アンケートをしてみましょう」
「中継室とつながっています」
「手が進んでいるようです」
といった、司会者の会話に割り込んで入る、
いわゆる「天の声」を録音されていたそうです。
(ユーザーコメントでは「イケボ(イケメンボイス)」と呼ばれていた)
岡本さんは将棋会館の子供スクールに通っていたという実力者で、
電王戦第一局は視聴者として見ていて、
自分の声が最初に出て来たときは、「(ざわざわ)」としたそうだ。(笑)
第五局のニコファーレに女性ファンが多かったのは、
岡本さん目当てだったらしい。
次は最近将棋ファンになった女優の高梨臨ちゃんも登場して、
(第四局に正式なゲストで出たのだけれど、
番宣だったので将棋ファンには不評^^;)
三か月前に将棋を始めて第四局のゲスト出演後に棋力診断してもらって、
初段です、と嬉しそう。(それ、著名人用の「名誉初段」です^^;)
岡本さんは、かなり長く登壇していて、
アマチュアが聞きたい質問を解説の屋敷九段にいっぱいしていて、
今すぐ聞き手になれるよ、と将棋ファンから大好評。
声がいいのはもちろんだけど、イベント慣れしているのか、
発言のタイミングもよいし、気配りできるし、完璧~♪
ご本人がいるのに「天の声」が流れると、クチパクも披露。(笑)

このあと、昼休み(三浦八段の昼食は、メニュー表も見ずに、
「塚田九段と同じものを」という男前注文=うな重+肝吸い 
おやつはカロリーメイトウィダーインゼリーとそば茶)中に出題していた、
詰将棋の解答をすっかり忘れていたということで、
盤面を詰将棋画面にして、聞き手の矢内女流四段が、
視聴者の希望通り(笑)に岡本さんに「どうですか?」と振ると、
岡本さん、「5手詰めなら」とスラスラと正解♪
正解者に当たる、
屋敷九段の本に9手詰の詰将棋のサインがしてあるのを見て、
真剣に考え始めたのも素敵でした。
いつもはサイン本だけのところ、
今回は矢内さんからもTシャツのプレゼントがあるということで、
矢内さんと岡本さんで、会場のお客さんから抽選があったのですが、
ここでハプニング。
ナント、早朝から並んでニコファーレに来て二列目に座っていた、
竹部さゆり女流に当選(ハンドルネームで応募)してしまい、
本人慌てて、矢内さんに全力で手振りで知らせる。(笑)
さすが矢内さん、冷静に「お一人ご辞退されましたので、もう一人」と、
再抽選していました。(ツイッターのやりとりで、
竹部さんが来ているのは矢内さんも知っていた)
ここでニコファーレは休憩となり、
岡本さん退場とともに、岡本さんのファンの女性陣も帰り、
竹部さんも自虐ツイッターしながら帰られました。
※竹部さんのツイッターによると、この後、将棋連盟に行って、
竹部さんが関わっているスポンサーの、
囲碁将棋ジャーナルとニコ動に謝りに行ったところ、
囲碁将棋ジャーナル「ウチの番組でもあれくらいやってもいいですよ」
ニコ動「ウチは放送事故大歓迎です」(笑)
次回のニコ生の聞き手の仕事が楽しみです。(*^^)v

開発者の伊藤さんが常々、
「人間が機械に勝てないのは当たり前、慣れて下さい」と、
言っていたけれど、その通りで、プロ棋士の三敗目となると、
ファンも慣れたけど、ここまでのコンピュータ圧勝とは。
三浦八段も、どこが悪い手だったのかわからないというのが驚きです。

終局後、感想戦も放送され、その後に、第五局の記者会見。
GPS将棋の開発者の代表として登場された金子東大准教授は、
最初は緊張のあまりか話し方がゆっくり過ぎて、
皇族かロボットかと言われていたけれど、
いかにも研究者という感じで、
コンピュータがトラブルなく動いたことに安堵していると繰り返す。
ソフトの将棋の強さについては、強いときと弱いときがあり、
一回の結果でわかるものではなく、何百回とやらないと、
わからないと答えていた。
コンピュータ将棋連盟会長の滝沢さんも補足しておられたけど、
プロの棋士に指してもらわないと、どれくらいソフトが強くなっているのか、
本当にわからないのだそうだ。

さらには、全局の対局者・開発者、
将棋連盟会長・ドワンゴ会長・コンピュータ将棋連盟会長が揃って、
全体を振り返っての記者会見。
開発者側はみんな一様に「一か月間、楽しかったです」と口々に。
負けた船江さんが素晴らしい発言をした後は、
あの(笑)伊藤さんの発言だけが心配でしたが、
「ソフト開発を始めたころは、
オタクの集まりみたいに思われていて見向きもされなかったけど、
ここ数年は急に注目されるようになり、
わたしのプログラムはへぼでしたけど、
会場の笑いを取れて喜んでいただけたようでよかった」と、
ニコニコしておられました。

質疑応答で、会長さんたちに第三回はあるのかという質問があって、
否定も肯定もできないうちに、
棋士側に記者からある質問が来て、
阿部四段が「すいません、質問、何でしたっけ。聞いてませんでした。
もう一度、お願いします」と答え、場が和む。
青森訛りの阿部四段は最後まで癒し系でした。(*^_^*)

コンピュータソフトがA級の棋士に圧勝するのはともかく、
後手側から戦いを仕掛けて、
それが控室では今まで見たことのない「新手」と言われてたのが衝撃で、
人間がコンピュータに勝るのは創造力のはずなのに、
今後はコンピュータが新定跡を考案する時代になるのか、
というのが、将棋界にはショックでしたが、、、
実は、その新手と言われた手は、
若い頃にナント塚田九段が指して、快勝した手だったそうです。
(この手については、塚田九段の著書に載っていますが、
GPS将棋は1990年以降のプロ棋士棋譜の中で、
有用なものを読み込んでいるので、
この塚田戦の棋譜は入ってなくて、ソフトが自力で指している)
ま、今回の対局では大して影響はなかった手らしいですが。

負け要員かと言われていた、佐藤四段と塚田九段のおかげで、
第2回電王戦が盛り上がったのは、人間ドラマですね。(*^^)v
第4局終了直後に公開された第5局用のPV

第2回将棋電王戦 第5局 三浦弘行八段 vs GPS将棋 PV ‐ ニコニコ動画:GINZAは、

総集編も兼ねていて、佐藤四段の敗戦直後に書いたブログの映像もあって感動的。

だが、仕方ないとはいえ、第4局の場面が真っ黒のままなのが残念。

運営コメントで「作り直しはありません」とまである。

しかし、さすがニコニコ動画

ちゃんと、第5局放送開始のときには、第4局のハイライトシーン(塚田九段の指さし確認と涙)を挿入した。(放送はこの一回限り)

追記:【完全版】第2回将棋電王戦 第5局 三浦弘行八段 vs GPS将棋 PV ‐ ニコニコ動画:GINZAは23日に公式HPにアップ←イベント終了後にアップするPVって(笑)。

第五局後は、もう次回予告のPVもないんだなあと思っていたら、

ナント、第2回将棋電王戦 エンディング PV ‐ ニコニコ動画:GINZAが!!!

映像は今までのものを編集しただけなのだが、
佐藤四段が講師を務めている子どもスクールの子供たちの映像に重ねて、
敗戦7日後の子供たちとの会話をブログに綴ったのを隅に載せて、
ごく自然に立ち直って行った様子を映している。
塚田九段の指さし確認と涙は、こっちのPVにはちゃんとある。

今回は、ソフトの実力がよくわからないということと、
「現役プロ棋士が初めてソフトに負ける」ことが予想されて、
棋士の出場希望者が少なかったと思われるけど、
次回からはもう気楽になったし、出たい人もいるだろう。
今回ほどの「感動」が、生まれるかどうかはわからないけど、
将棋連盟は、これから人選が難しい~。